初めてプレリに行った話
新セットのカードをシングルで予約してて、当日パック買うついでにストレージコーナーのぞいたら予約してたカードが半値で置かれていることあるよね。
こんにちは、あさぎりです。
今回は、自分が初めてプレリに参加した時の話です。
およそ3年前の出来事です。
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お弁当
僕は自室のPCに向かいプレリについて調べていた。
MTGしたい。
大学時代の後輩に触発され、MTGを小学生以来に復帰してまもなくの頃だった。
どうやら初心者向けの初めてのイベントとして、プレリリースイベントというものがあるらしい。
各カードショップのプレリ告知を猿のように検索していた僕は、
とある文言を見つけて衝撃を受けた。
「受付後に、お好きなお弁当箱を選んでいただきます。」
お弁当が出る。
新規客取り込みのためにここまでするのかウィザーズ。
太っ腹か。
この情報を決め手に、僕はプレリ参加の決意をした。
家を出るとき、妻に言った。
「プレリっていうカードのイベントに行ってくるよ。
お弁当出るらしいからゴハンはいらないよ」
「へー、そうなんだ」
お金と、100均で5個100円の安っぽ過ぎるダイスと、スリーブ、メモ帳、会社でもらった生命保険会社のノベルティのペンを持ってカードショップへ向かう。朝から何も食べていない。腹ペコだ。
古びた雑居ビルの中に構える某カードショップ。
レジで
「プレリに参加したいんですが」
と申し出る。
やや厳つい風貌の店員さんは、にこやかな笑顔で
「参加費3000円です。お好きなプレリキットをお選びください」
と言う。
あれ??
お弁当は???
もしかして、この弁当箱みたいな長方形のプレリキットが通称「お弁当箱」なのか?
もしかして、じゃなくて完全にこれだ。
常識的に考えて、カードゲームのイベントで弁当支給とか意味がわからない。
選んだあと
「シャケ弁が板」
「唐揚げ弁当が丸いしアド」
とでも言うのか???
萌えスリーブのショーケースの前で弁当広げて受付してたら正気の沙汰じゃない。
店員さんが「早く選べよ」と言わんばかりの視線を投げかけてくるので、
僕は赤黒カラーのコラガン弁当を選んだ。
(確かにお弁当箱っぽい)
ちなみにこのときのプレリは
タルキール龍紀伝
というドラゴンに焦点を当てたセットだった。
各氏族は
オジュタイ
ドロモカ
コラガン
アタルカ
シルムガル
と呼ばれる5体のドラゴンに支配されており、
プレリでは好きな氏族を選んで戦うのだ。
対戦
初めてのプレリ、
そして初めてのシールド戦。
構築は店員さんにアドバイスをもらいながらなんとか完成した。
この日は4回戦だった。
初心者の僕は簡単に勝てるわけもなく、いきなり2敗。
緊張し過ぎてほとんど記憶がない。
3戦目では、相手が土地事故に見舞われ、初勝利。やったぜ。
4戦目。最終戦だ。
僕のデッキは赤黒カラーのアグロデッキだった。
赤と黒の小粒クリーチャーと、火力で押し切るタイプのデッキだ。
相手の土地から考えると、相手も赤黒のカラーリングのようだ。
対戦は終盤に差し掛かり、相手は6枚の土地を横に寝かす。
龍王コラガンだ。
僕のコラガン弁当からは彼女は出なかった。(コラガンは雌)
喉から手が出るほど欲しかったが、開封時にそれは叶わなかった。
コラガンのいないコラガン弁当なんて唐揚げの入っていない唐揚げ弁当みたいなものだ。
申し訳程度の漬け物とゴムみたいなナポリタンで勝負するしかないのだ。
僕のライフは7から1になった。
生命保険会社のノベルティのペンで、メモ帳にライフを書いた。
この状況からでも入れる保険があるんですか?!
僕の心の叫びは届かず、加入には条件が必要なようだった。
女性アカウントにワンチャン狙うクソリプおじさん並みにしぶとく食らいつくが、
そこからの漫画みたいな逆転劇は無かった。
今までに倒した敵が改心して助太刀しにくることもない。来たらジャッジ案件だ。
現実は非情だった。
おわりに
こうして初めてのプレリは終了した。
腹が減って仕方がなかった。
帰宅して妻から
「どんなお弁当食べたの?」
と聞かれた。
僕はただ、
「こ、コラガン弁当…」
とつぶやくだけだった。
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龍紀伝からMTG復帰した身だけど、お弁当箱がプレリキットの通称だと知らなくて、妻に「今日のイベントはお弁当が出るみたいだからゴハン食べないで行くよ」と言ってプレリ参加したらいきなり構築始まって、空腹で帰宅し「どんなお弁当食べたの?」って聞かれて答えたのが
— あさぎり (@asagili) 2016年6月8日
「こ、コラガン弁当…」
(少し前のツイート)
そこそこバズった。
ちなみにこのプレリの3か月後に「マジックオリジン」が発売され、
オリジン弁当と話題になったのは言うまでもない。